派遣社員のメリット・デメリット

派遣はこりごりと思ったけれど

 リーマンショックの時に、派遣先の企業はごく一部の派遣社員以外の契約を打ち切った。何度も更新され続けてきた私の契約も更新終了してしまった。育児中の社員に理解がある、とても働きやすいこの職場に満足していただけに残念で仕方がなかった。
 急に無職になり途方にくれた。子供が認可保育園に通っていたので、いつまでも無職でいたら退園させられてしまう。派遣会社に次の仕事の紹介をお願いするも、リーマンショックの影響で、どこも派遣社員は切られまくり、全く仕事はなかった。
 慌ててすぐに雇ってくれるところを探そうと、求職活動を始めた。保育園の在籍可能期間ギリギリで、何とかパートが見つかった。とにかく退園だけは避けたい一心で、できる仕事なら何でもする覚悟で探した。派遣はもうこりごりと思っていたし、この状況で正社員など、夢のまた夢。パートにありつけただけで有り難かったし、思いのほか、やりがいのある面白い仕事で、また楽しい毎日が始まった。同僚には同じような主婦のパートが多数いたが、派遣社員もいた。派遣社員も同じ仕事内容だった。パートより派遣社員の方が時給はいいんだろうな、と一瞬羨ましい気持ちになった。けれども、状況が変わると簡単に切られてしまう派遣のデメリットも理解していたので、やはりパートでいいわ、と思っていた。
 数年後、一部の派遣社員が契約社員や正社員になった。かなりショックだった。パートの私や同僚には、正社員になるチャンスは訪れなかった。
 さらに数年後、会社の状況はさらに変わり、その時にいた派遣社員は、あっという間に切られてしまった。本人の能力や資質などもあるけれど、派遣社員が正社員になるのは、時の運も大きいと感じる出来事だった。